
東京都港区大門を巡るシリーズ(第二回):徳川家と増上寺の深い関係とは?大門に眠る歴史の記憶
増上寺は「ただの観光地」ではない
週末のちょっとしたお出かけ先に、あるいはお昼休みに立ち寄る場所として、
港区の「増上寺」を訪れたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
しかしそのとき、どこか“厳かで静かな空気”を感じたなら——
それはきっと、このお寺がただの観光地ではなく、深い歴史と祈りの積み重ねの場であることを、肌で感じたからかもしれません。
増上寺には、江戸時代を動かした徳川将軍家の記憶が眠っています。
その足跡をたどると、大門という街が「祈り」と「生活」が共存してきた場所であることが、より鮮やかに浮かび上がってきます。
徳川将軍家の菩提寺としての増上寺
増上寺は、浄土宗の大本山のひとつとして知られる由緒正しいお寺です。
なかでも注目すべきなのは、ここが徳川将軍家の菩提寺であるということ。
特に、二代将軍・秀忠公をはじめ、六人もの将軍がこの地に眠っていることから、増上寺は江戸幕府にとって特別な存在でした。
当時は広大な境内を持ち、壮麗な伽藍(がらん)や御霊屋(おたまや)が建ち並び、将軍家の威厳と信仰の象徴でもあったのです。
「なぜ日比谷や銀座ではなく、大門なの?」
そう疑問に思うかもしれませんが、実は大門周辺は江戸城から見て南西の方角(表鬼門)に位置し、風水上とても重要な守りの地とされていました。
つまり、増上寺は将軍家にとって“心と都を守る要”だったのです。
現代の大門を歩いていると、交通量の多さや高層ビルの存在に目を奪われがちですが、ふと振り返ると、そこには数百年分の祈りの時間が確かに流れています。
境内に残る「過去の時間」との出会い方
現在の増上寺は、戦災や再開発を経て再建された部分も多くありますが、それでも境内にはいくつか“過去とつながる静かな場所”が残っています。
たとえば、「徳川家霊廟」や「大殿(本堂)」の背後にある石造りの門。
そこには、今なお徳川家の人々が静かに眠っており、参拝するたびに、時の流れと命の重みを感じる場所となっています。
また、春には桜、秋には紅葉が美しく、季節のうつろいとともに何度も訪れたくなる静けさが魅力です。
多忙な日々の中で、“自分のために深呼吸する時間”がなかなか取れない方にこそ、増上寺の境内で過ごす数分間が、ひとつの「心のごほうび」になるかもしれません。
実は、境内にはカフェや軽食が楽しめるスポットもちらほら。
歴史を感じながら、ちょっとした自分時間を楽しむのにぴったりの空間でもあるんです。
日々を整えるために。歴史と発酵の「共通点」
増上寺の歴史を知ると、その背後にある「長く大切に受け継がれてきたもの」の存在が浮かび上がってきます。
それは、たとえば私たちが日々の暮らしで選ぶ“食べもの”にも共通している価値観ではないでしょうか。
目まぐるしく流れる日常の中でも、「ちゃんとしたものを選びたい」という気持ち。
家族の健康、そして自分自身をいたわる時間。
そんな思いを支えるのが、自然の力と時間がつくる発酵食品です。
当店「こめどりーみんぐ」では、昔ながらの糀の力を生かした甘酒「糀ほわいと / 糀さくら」をご用意しています。
ノンアルコール・無加糖ながら、やさしい甘みとすっきりした飲み心地で、まるでお寺の静けさをそのまま味わうような一杯。
気分転換したい日のティータイムに。
歴史ある場所を歩いた日の余韻とともに。
あるいは、大切な人への「ちょっと気が利いた」ギフトとして。
「手間ひまをかけて、心をこめて作られたもの」。
それは、何百年もの間、人の心を癒やしてきた増上寺のように、日々にそっと寄り添ってくれるものなのかもしれません。
次回は、大門に今も残る「門前町の名残」について、街歩きの視点でご紹介します。
お楽しみに。
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